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若者たちへ

  • 2014年09月28日(日) 11:53:49
  • 奮闘記
高校生が僕のブログを読むなんて到底思えないのだけど、
(下ネタ多いし、教育上、読まない方がいい)
今日に限っては、
「もし一人でも高校生が読んでくれたら嬉しいなぁー」
なんて思いつつ、この文章を書いています。

もちろん、大人にも読んでほしいです。



先週、とても有意義で、とても印象深いお仕事をさせていただいた。

高校演劇の地区大会で、審査員を務めました。

高校時代、演劇をまったくやっていなかった僕にとって、
「高校演劇」というのは、どうにもなじみのないジャンルだったのだけど、
でも、あれだよね、野球で言えば甲子園の地区大会で審判をやるようなものだから、
それはそれは責任重大で、
僕みたいな異端児がやっていいのかなぁ、と思いつつ、引き受けたのでした。

あ、なんか、初めてみたいな書き方になっちゃったけど、2回目です。
去年初めて審査員をやりました。

去年ね、初めて審査員をやったあと、僕は胸が苦しくなった。
果たして自分は正しいことをしているのか、わからなくなっちゃって。
講評でも言ったけどね、演劇なんて勝ち負けを決めるものじゃないんだ。

会場をあとにする時、負けて泣いている子がいっぱいいた。
そりゃそうだよね。高校時代に演劇を打てるのは、ホントに限られた回数しかないんだから。
この大会で引退する子もたくさんいただろう。

その子たちみんなに、君たちのお芝居もすごかったよと、声をかけたくなった。

そして、こんな大人の一存で彼らの運命を左右してしまったことに、
罪悪感のようなものが湧いてきて、
僕はその夜、浴びるようにお酒を飲んだ。
(※みんな、お酒は二十歳になるまで、ダメだよ!)

ベロンベロンに酔っ払い、知人と演劇について熱く語った。
結論は出ないよ、当たり前だけど。

「おもしろい演劇って何だろう」
これは難問だ。
僕は、毎日この問題について考えている。
まわりの演劇人はだいたいそうだと思う。
演劇をお仕事にしている僕たちだって、答えがわかんないんだ。

頭と心がグチャグチャになってしまい、
朝4時ごろ家に帰り、
当時付き合っていた彼女の前で、
(※みんな、彼女は二十歳になるまで、ダメだよ!)
まるで子供みたいに泣いてしまった。

ここ数年で一番泣いたかもしれない。
「あの子たち全員を、もっと偉い大人たちに、見せたかったぁーー」
って言って、号泣。



……そんな思い出がありました。

今年は2回目だし、僕も少し大人になったし、泣いても聞いてくれる彼女がいないし、
「今年は大丈夫だ」
って思ってたけど、やっぱり去年と同じ気持ちになった。

あのね。
今回の大会で、すごく印象的な出来事があったのです。

僕が講評を述べている途中、泣き出してしまった子がいた。
(僕の知人に誤解されると困るのだけど、審査員の時の河西さんは、鬼演出家じゃないです。仏です。)

たぶん、泣くぐらい悔しかったんだと思う。
僕の講評に傷ついてしまったんだと思う。
悲しかったんだと思う。

その学校のお芝居は、客席が、終始笑いに包まれていた。
笑いが起きるようなシーンじゃなくても、笑いが起こっていた。

それはもちろん、彼らの意図した笑いじゃない。
だから、お芝居しながら動揺しただろうし、やりにくかったと思う。

そんな状態で、審査員(僕)から、
「あのシュールな感じは、狙ってやっていたの?」
なんて無神経な言葉を投げかけられて、悔しくて泣いてしまったのかもしれない。

ただね、あの時僕が言ったことは全部本心で、
しかも、とても大切なことを言ったはずだから、
覚えていて欲しいんだ。

大切な事柄だから、ここに書いておこう。

確かに、演出の意図しない笑いが起こることは、悔しい。
僕だってあります。
「なんでそこで笑うんだよ!」
ってムカつくこと、しょっちゅうありますよ。

でも一方で、
「まあ、楽しんでくれてるなら、別にいいや」
って考えている自分もいます。

楽しんでくれれば別にいいんですよ。
作り手が自由なのと同じぐらい、お客さんだって自由なんだから。

これはとてもとても重要な事柄だから、
ぜひ覚えておいてほしい。

演劇なんていうものは、上演された結果がすべてだ。
上演中に、舞台と客席が産み出した空気、それがすべて。
で、
君たちの作品は、まちがいなく客席を沸かせていた。
観ている人みんなが楽しんでいた。
これはすごいことだ。
16校の中で、君たちの作品が一番、客席を湧かせていたんだ。
それだけで大成功なんだよ。
自信を持って、胸を張って欲しい。
そんで、次やるときは、狙ったところで笑わせて、狙ったところで泣かせてやればいい。

それだけのことだよ。



……あの、これは、泣かせてしまったからフォローで言っているのではなく、
僕が素直に感じたことです。
「演劇」のもつ可能性を、また一つ感じられた瞬間でした。



それから、他の学校の子たちにも、
「河西の言ってること納得いかねー!」
「意味わかんねー!」
って思っている子はいるでしょう。

来年2月に僕の公演があるので、ぜひ観に来てほしい。

「なんだよ、結局宣伝かよ!」
「大人は汚いな!」
って思った君、
違うよ、これは宣伝なんかじゃない。

なぜなら、僕の劇団は、高校生20円だからな!!
大人の事情を言えば、君たちが来れば来るほど赤字になるのさ!!
ぶっちゃけ最近高校生のお客さん増えてて、利益が出なくて大変なのさ!!

まあ、それでも「高校生20円」はやめません。

前回公演のとき、PTAか何かの人から、
「こんな過激な内容なら18歳未満には見せるな」
みたいなお叱りを受けました。

なめんな。

これを10代の子に見せんくてどうする。
僕の感性は10代で止まってるんだ。
10代の子たちに見せてーんだよ。

……ちょっと話が脱線しましたので、戻しますね。

高校生のみんな、
うまい棒2本だけ我慢しておくれ。

そのお金で僕の芝居を観て、
「つまんね」
って思ったら、僕が講評で言った言葉は、全部無視して構わない。
これはマジ。

演劇なんて、「趣味」や「好み」がどうしたってある。
河西さんのお芝居が好きじゃないって人は多い。
そしたら、僕の意見は無視していいから、自分たちに合った演劇理論を学んでほしい。

でも、僕が講評で繰り返し繰り返し言っていた、
「説明しすぎる脚本、演出、演技はダメ」
「無理に動こうとしなくていい」
「一個一個の台詞と動きに動機を」
「会話は、自分が発することより、相手から受け取ることに重きを置く」
ってのが、すごくよく伝わると思う。



あ、あと、これは完全に個人的な欲求なんですが、
誰か僕の脚本を高校演劇でやってくんないかなー(笑)
すごく合うやつがあるのよ。
僕が現役高校生(といってもアイドルだからプロだけど)のために書いたやつ。
尺も60分だし。
興味ある方は
straw_and_berry_xxx@yahoo.co.jp
まで!読んでみるだけでも!



ふう。
これで言いたいことは全部言ったかな。
最後まで読んでくれてありがとう。
(果たして読んでくれている人がいるのかわからないけど。)



あ、最後に、いっこだけ。

演劇を続けてください。
大学生になっても、社会人になっても。
趣味でもいいし、お休みの日に観劇をするだけでもいい。
演劇に関わり続けてください。

で、プロになろうって奴が出てきたら、
俺と勝負しようぜ!負けねーぞコラ!



演劇はすごいんだ。
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