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デッドマンズ・ギャラクシー・洗濯機

  • 2014年10月16日(木) 00:01:00
  • 奮闘記
死んでしまった人から、洗濯機をもらった。



正確に言うと、死んでしまった人は僕に洗濯機なんてあげたくなかったかもしれないから、
死んでしまった人の家族が、僕に洗濯機をくれた。

コインランドリー通いだったので、とても助かる。

洗濯機を設置する作業は、苦行だった。
不器用だから。
非力だから。
段取り悪いから。
メカに弱えーから。

汗をダラダラ流して、
「舞台監督さんってホントすごいな。」
なんて思いつつ、
なんとか洗濯機を設置した。



ところで、「家のにおい」ってありません?
家のにおい。
服や髪にたっぷり付くやつ。
あれって、電化製品にも付くのね。

洗濯機は、死んでしまった人の家のにおいがした。



洗剤と柔軟剤を入れて、
死んでしまった人の家のにおいを、
僕の家のにおいに変える。

なんでかわからないけど、
とても悪いことをしているような気がした。

なんでだろう。

僕は脚本の中で、何回も何回も、人を殺してきた。
その人たちはよく、
「私のこと忘れないでね。」
とか、
「俺が死んでも忘れない?」
とかいった台詞を吐いていた。
(僕の脚本はワンパターンなので、同じような台詞がしばしば出てくる。)



これはよく言われることだけど、
人が本当に死んでしまうのは、忘れられた時だ。
間違いない。
たとえ心臓が動いていようと、大切な人たちに忘れられたら、それはもう、死だ。

それから、これもよく言われることだけど、
記憶というものは、においに関係がある。
たとえ誰かのことを忘れてしまっても、
街で、駅で、お店で、トイレで、
ふと鼻の穴に飛び込んできたにおいの粒が、
一瞬ですべての記憶を甦らせる。

僕なんて、漫画喫茶のトイレに置いてあった芳香剤が、
昔お付き合いしていた人のにおいと同じで、
店員さんに
「トイレの芳香剤、どこのメーカーのものですか?欲しいんですけど。」
って真顔で聞いて、不審がられたことがある。
田山花袋大先生だって、最終的にはにおいに行き着いた。



……などということを考えていたら、1時間経っていた。
洗濯機の前で、1時間、立っていた。
(下ネタじゃありません。)



洗濯物を取り出すと、柔軟剤のいいにおい。
今日からこれが、僕のにおい。
僕の洗濯機のにおい。
うちのにおい。



僕は、死んでしまった人やいなくなってしまった人を、
なんとか忘れないようにするために、戯曲を書く。

においがなくなったって。
何もかもなくなったって。

お芝居を書く。
お芝居をやる。
だから、忘れなくて済む。



執筆中はメランコリーになるから、
こういうブログばかり書いてしまう。
もっとチンコとかウンコとか書かないと、誰も読んでくれなくなっちゃうよ。
おもしろいこと書かないと。
誰も読んでくれなくなっちゃうよ。

僕は、みんなから忘れられることが、怖くて怖くてたまらないのです。

この脚本を書き終えたら、
みんなが笑ってくれるような、そんな、
チンコとウンコが満載の文章を書けるといいな。



チンコ。
ウンコ。

ウンコブリブリ。
ウンコブリリアントグリーン。
ウンコブリトニースピアーズ。

ハッピーバースデー。
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